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「算数ワールドには怪人でない住人もたくさんいるの?」 |
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「そうだよ。ボクの友達もいっぱいいるんだ。 そうだ、今日は算数ワールドを案内してあげるよ!」 |
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その中へ、美樹ちゃんはなすねこと共に吸い込まれていきました。 しゅいーん…。 |
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「きゃーー、落ちる、落ちる、落ちるーーー!!!」 「ゆっくりと降りていくから大丈夫だよ。」 |
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「部屋から直接来たから、くつをはいていないわ。 どうしよう?」 「算数ワールドに来て最初にする質問がそれ?」 |
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でも、フルセットじゃなくていいのよ。」 「遠慮しないで。 あ、それから耳はどこでもボクの声を受信できるから、 万が一はぐれても安心だよ。」 |
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突然強い風が、美樹ちゃんを遠くに吹き飛ばしてしまいました。
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「きゃーーー!」 「美樹ちゃん!」
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「あー、びっくりした。死ぬかと思った。」
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ねこみみから、なすねこの声が聞こえてきました。 「あっ、なすねこ!」 「良かった。無事だったんだね! 今どこにいるか分かる?」 「ええと、ここは…」 美樹ちゃんは、辺りを見回して、建物の看板を読みました。 「フィットネスクラブ・ヤセール。」 「迎えに行くから、そこで待ってて。」 「分かったわ。ありがとう。」 |
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そこへ、鼻歌を歌いながら丸い形をした鳥のような 生き物が通りかかりました。 鳥っぽい生き物は美樹ちゃんに気付き、 話しかけてきました。 |
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「あら、あなた…。」 「え?」 「人間ね?」 「そうです…。」
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あなた、ひょっとして…。」 「ななな…何ですか…!?」 |
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「アタイと勝負するだわさ。 あの木の根元までかけっこしましょう。 でも、ゴールするまでに次の問題を解くだわさ!」 「ひえええええ。」 突然、勝負が始まりました。 よーい、どん!
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●問題 花子さんは、今まで算数のテストを5回受けて その平均点は78点でした。 平均点を80点にするには、次のテストで 何点取れば良いでしょうか。
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「平均=合計÷個数」 だから、平均の話が出てきたら合計を意識すれば良いのね。 合計は、次のように考えれば良いんだわ。 「合計=平均×個数」
「6回分の合計点と5回分の合計点の差が、 6回目のテストの点数ということだわ。」 美樹ちゃんは考えを進めました。 |
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5回のテストの平均点が78点ならば、 この5回の合計点は 78×5=390点 次のテストをふくめると、テストは6回分になる。 この6回の平均点を80点にするには、 合計点は80×6=480点になれば良い。 6回分の合計点と5回分の合計点の差が、 6回目のテストの点数。 よって、480-390=90点
「よしっ!間に合った!」 |
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丸い鳥がせまって来ます。 「答えは90点よ!」 |
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「え?」 |
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「なすねこ!」 美樹ちゃんはたずねました。 「この子はなすねこのお友達なの?」 「そうだよ。ぴよっていうんだ。」 |
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そう、アタイの名前はぴよだわさ! なすねこ、ランプの親友よ。 属性は「速さ」。 線分図が強いけれど、面積図も使えるし、 相似もいけるのよ。 こう見えても、ハイスペックなのよ!」 |
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ぴよは美樹ちゃんに言いました。 「そう言えば、あなたはランプとも知り合っているのよね。 アタイが出題した問題、平均の基本の考え方を利用したみたいだけど、 平均に関する式の中に、かけ算の関係がかくれているわよ。 ランプの「面積図」が使えるんじゃないかしら? 解き方は1つじゃないのよ。ふふふ…。」 美樹ちゃんは、はっとしました。 「解き方は1つじゃない…。」 フィットネスクラブ・ヤセールにやってきたぴよは、運動するからと、去って行きました。
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ぴよが去った後、美樹ちゃんはなすねこに質問しました。 「そう言えば、ぴよは私と勝負したのに、封印されないのね。」 「解答カードは、算数怪人達を算数ワールドに連れ戻すためのものだから、 最初から算数ワールドにいる住人には影響しないんだ。」 「そうなのね。」
これが、美樹ちゃんとぴよとの出会いでした。 |
ある日、美樹ちゃんは部屋に遊びに来ていたなすねこにたずねました。
なすねこが言うや否や、美樹ちゃんの目の前に時空のゆがみがうずを巻いて現れました。
ぱっと二人が現れたのはなんと空の中。
「大丈夫。ボクの服を貸してあげる。」
「…ありがとう。
なすねこが「もうすぐ地面…」と言いかけた時、



「美樹ちゃん。」

「その耳…そのしっぽ…その服…。
丸い生き物はにやりとして言いました。
美樹ちゃんは、平均の求め方を思い出しました。
「さすが、なすねこが見込んだ子だわさ。」
「美樹ちゃん!ぴよ!」
「オホホホホ!
